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DSP入門

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TI製DSP 各シリーズの特長


TI製のDSPは主にC2400、C3000、C5400、C6000シリーズがあります。

●C2400シリーズ: シンプルな構造になっており、価格的にも安くできるため、モータ制御のアプリケーションに適しています。
(ここでは解説いたしません。)

●C3000シリーズ: 浮動小数点では、もっともポピュラーなデバイスです。科学計算、FFTアナライザなどに広く利用されています。また、大学の研究用としても世界中で利用されています。立ち上げ方法など、詳しく解説します。動作クロック周波数は50MHz程度で50MFLOPS、25MIPSの処理が可能です。

●C5400シリーズ: 固定小数点であり、高性能、低消費電力が考慮されて設計されたデバイスです。命令を効率よく実行されるようにバスが4つ設けてあります。プログラム・バス1本、データ・バス2本、書き込み専用データ・バス1本です。これによってプログラムのフェッチ・サイクル時に二つのデータ・アドレスよりデータを取り込んで演算・メモリに格納するため、データ処理のスループットを挙げることができます。C5400シリーズは幅広い製品に使用されており、ディジタル携帯電話、ネットワーク関連の製品やモデムに使用されています。動作クロック周波数は100MHz程度で100MIPSの処理が可能です。

●C6000シリーズ: VLIWのアーキテクチャを使ったDSPで、同じアーキテクチャで固定小数点と浮動小数点の両方をサポートしているのが特徴です。C62xは16ビット固定小数点DSPで、C67xは32ビット浮動小数点DSPです。そのため、アルゴリズム開発時はC67xで効率的に行い、製品設計の際にC62xに置き換える事が可能です。また内部は32個のレジスタがあり、コンパイラとの親和性が高くなっています。2つの乗算器と6つの算術演算ユニットが内蔵されており、サイクルあたり最高8つの命令の実行が可能です。C6000シリーズはひとつのDSPです。C62xシリーズでは複数チャネルや複数ファンクションの処理をさせるために開発されており携帯電話の基地局、交換機、集合モデム、ゲートウェイなどに多用されており、また、浮動小数点版のC67xシリーズは、おもに医療機器、CAD、セキュリティ・システムなどの画像処理に向いているといえます。動作クロック周波数は150MHz程度で1200MIPS、750MFLOPS単精度演算、230 MFLOPS倍精度演算、618 MFLOPSの積和演算が可能です。







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